腱鞘炎・ばね指でお悩みの方

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手首や指の疾患の中で、腱鞘炎でお悩みの方が多くみられます。

腱鞘炎とは、骨と筋肉をつなぐ腱を包んで骨の動きをサポートする役割のある「腱鞘」というトンネル炎症が生じる病気です。

その中で圧倒的に多いのが親指側の手首の辺りが痛むドゲルバン病

そして、もう一つは指の曲げ伸ばしをする時に引っ掛かりを感じて痛むばね指です。

指が動くとき、腱が腱鞘(トンネル)の中を通り抜け、正常な状態では滑らかに動きますが、炎症が起こっていると滑らかさが失われ引っ掛かりを感じるようになり、腱が通るたびに擦れて痛みます。放置してばね指が悪化していくと、「曲がったまま伸びない」状態になることもあるのです。

手首や指の疾患は、重いものを持つ仕事、パソコンデスク作業や美容師、演奏家、保育士、介護士など手・指を酷使する職業などに多いです。

そして、腱鞘炎は産後の妊婦さんの発症も非常にみられる症状になります。

赤ちゃんの抱っこや授乳など、産後のママさんは出産後のコンディションが整ってない身体で、大きな負荷のかかる大変な動作が日々日常あるのです。

赤ちゃんも頭部を抱えると3キロくらいあるので、毎日繰り返し繰り返しの抱っこや授乳動作を続けることは手首指の負担は相当なものです。

ホルモンバランスの関わりもあり、産後は腱鞘炎になる要素が非常に高いといことを、今後出産が考えられる女性の皆様は意識しておいて、前もって予防をしておくことが後々とても効果的になるかと思います。

産後ママさんの腱鞘炎ケアについては産後ママ応援コースにてしっかりと解説、ケアを行っていきます。詳細はお気軽にお問合せ下さい

腱鞘炎の症状は大まかに3段階に分かれます。

【初期】手首や指に違和感を感じ始め、動かしにくくなる。

「ピクッ」と痛みを感じることがあっても軽減する。

【中期】手首や指に腫れや熱感が現れる。

押すと痛みの箇所が明確に感じるようになり、動作による痛み・違和感が日常生活上で続くようになってきます。医療機関や治療院のケアの必要性を感じ始める方が多いかと思います。

【後期】安静にしていても常に痛い。痛み強くて動かせない。

この段階では大きく日常生活や育児に支障が出て、とても辛い状態のお悩みとなってしまいます。炎症がとても強くなっているので自然治癒は著しく遅くなり、専門的なケアを必要とします。病院に行くと、注射を打ったり、場合によっては手術を勧められることもあります。

ステロイド注射などでは即効性はありますが、あくまで症状療法でしかなく、オペとなると日帰りで終わる手術ではありますが、かなり大変でしょう。

それでは腱鞘炎の対策にはどうしたらよいのでしょうか?

炎症が強い時は日常生活では可能な限り安静にして負担を軽減させることが望ましいです。テーピングやサポーターを使用したりするのも良いかと思います。

(産後の腱鞘炎対応は、更に詳しく産後ママさん応援コースの方でご説明いたします。)

また、腱鞘炎テーピングご希望の方は当院院長にお伝え下さい。

安静にして極力動かさないことが良いとはいえ、やはり仕事を休むわけにはいかない、育児をしないわけにはいかないので、痛いのを我慢して辛い思いしている方もいるのではないでしょうか。

そんな方の為に、腱鞘炎には正しいケアで予防や治療が大切になるのです。

尚、ネット等でたくさんの情報が散乱している現代世の中、ネットで見つけたストレッチや対処法の体操を行うのは、本当に今の症状に良いものなのか、正しい医学的理論による内容なのか、一般の方では判別が難しいので、リスクがないとは言えません。たとえどんな良い治療法でも痛みが強い場合は炎症を助長させるので注意が必要です。

当院で行っている「手首・指を支えるとても大事なのにサボりがちな筋肉を働かせるJTAサボり筋療法は非常に予防にも治療にも有効です。

炎症が強い時は、まずはその損傷を治癒することが前提になるので、リハビリは負担を最小限で行っていきます。

ハイボルト療法といった深部まで筋や腱に電圧を流し、炎症や疼痛を抑え筋活動を促す方法や、

マイクロカレント(微弱電流)という、人体にもともと存在するピリピリを感じない程の微弱な電流で、損傷細胞の治癒を促進させる治療など、特殊電気療法がご利用できます。

ただ微力な負荷でもリハビリしていくこと自体は、回復を早めその後の機能改善・維持の為に大切なので、炎症や組織の治癒をじっくり経過観察しながら、丁寧に治療を行っていきましょう。

その為、気になることがある際は何なりと当院にご相談下さい。

ドゲルバン病では「親指を伸ばす腱」と「親指を広げる腱」の2つの腱が通るトンネルが擦れたりして腫れて炎症が起こるので、親指や手首を曲げると腱が伸ばされるので痛みが誘発されやすいです。

しかし、手首を支える大事な筋肉は「撓側手根屈筋」と「尺側手根屈筋」という手首を曲げる作用のある筋肉になります。そして、手のひらの中の筋肉も重要となります。

撓側手根屈筋尺側手根屈筋の二つの筋肉は内側から、手首までについています。つまり指の動きには関与しません

それに対して、指を曲げる為の筋肉も多数ありますが、それも同じく内側からついており、手首を通って指までついています。指も曲げるし、同時に手首も曲げる作用を手助けします。

その為、手首を曲げる・支えるのが主要な仕事であるこの2つの筋力が落ちると、手首を使う動作に指を曲げる筋肉がより頑張って補うことになり指の負担が強くなるのです。

撓側手根屈筋手のひらの母指球の筋力に強く関与する筋肉です。低下すると親指が反りすぎて力が入らなくなります。指の節が腫れたり、炎症を繰り返したりする原因となります。そして、今回のドゲルバン病で痛くなる腱の1つである短母指伸筋に負担がかかります。

尺側手根屈筋手のひらの小指球に力を入れる際にとても重要な筋肉です。小指側の筋肉なので握力の強さや手首の強さに直結します。この筋力が弱くなると指の緊張が強くなり指先に力が入りやすくなります。指の第一関節が痛くなる原因ともなるのです。そして、こちらはドゲルバン病で痛くなる腱の1つ、長母指外転筋(一番外側の腱)に負担がかかります。

なぜ、小指側を支えてくれている筋力(尺側手根屈筋)が弱くなると、親指を広げる筋肉に負担がかかるのかというと、肘から手首までついて支えてくれている尺側手根屈筋の支えが弱いので、前腕が小指側に広がりやすくなります。そうすると、反対側の親指側の一番端にある筋肉が小指側に広がりすぎないように頑張って引っ張って反対側から支えようとするのです。

小指側の手首に「尺骨茎状突起」というポコッと出っ張った骨があるかと思いますが、その出っ張りが大きすぎる人は支えが弱いということなので尺側手根屈筋が弱い証拠です。

他にも指の形やグーパーの形でも筋力の弱さが判断できますので、詳細は来院時にまたご説明します。

腱鞘炎は他にもばね指、小指側、肘の辺りの腱鞘炎など多数ありますが、いずれにしても、手首を支える大事な筋肉2つ肘から手首までについているので、これらをしっかりと働かせることによって、様々な手の周りの症状を改善・予防することができるのです。

そればかりか、肩や首のコリ、肩甲骨の動きにも関連して改善しやすくなります。

腱鞘炎など指の疾患にならない限り、普段あまり意識しない手首・指の筋肉とは、からだのコンディショニングにとって非常に大事な要因となりますので、しっかりケアしていきましょう。

腱鞘炎でお悩みの方は、ぜひ当院でJTAサボり筋療法による腱鞘炎ケアを行っていきましょう。

先程も申したように、炎症が強い際はハイボルト療法やマイクロカレント(微弱電流)という即効性のある炎症や痛みの改善や組織治癒促進に効果的な治療オプションもあります。

どうぞ、ご来院・ご相談お気軽にお待ちしております。

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